NEW 寄居発 – 里山速報 No.20

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目次

明けましておめでとうございます

遅ればせながら、皆様明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

この速報は昨年8月に申請した役場の喫茶店出店の可否の報告をかね、暮れに発行する予定でいました。しかし、年が明けても役場から回答が来ないため、結果は次号でお知らせすることにし、とりあえず1月中に発行することにした次第です。

さて、当会は平成11年4月に設立し、翌12年3月にNPO法人として認証されました。ですから、今年の3月で発足から丸15年を経過することになります。平成12年度内の認証団体はNPO法施行後最初のNPO法人で、埼玉県では当会を含め10団体に満たないようでした。しかし、昨年6月時点で埼玉県のNPO法人数は1937団体だそうですから、ものすごい数で増えましたし、活動分野も多岐にわたっています。これまで日本の社会を動かしてきた行政や起業に加え市民が参画してきた証しで喜ばしいことです。しかし、この間に解散や、活動休止状態に追い込まれたNPO法人も少なくありません。福祉分野のNPO法人は元気なようですが、環境分野とりわけ、当会のように自然環境の保全を目的にする団体の運営は苦しいようです。その原因は、資金不足と人材不足です。自然を守る団体にお金が回って来ない、だからそこで働く若者もやって来ない。悪循環の中でこれまで活動を支えてきた中心メンバーが高齢化し、後継者も資金もない中で活動の衰退を招いており、NPO法人数の増加を手放しで喜べない実態があります。実は、当会も金はないし、人は育たないし、私も年をとって体力低下が著しいので、設立15年を迎え、原点に立ち返っての再スタートです。次年度は新たなチャレンジをします。次年度計画は次号でお知らせしますので、どうぞ期待してください。強がっていますが、実は会員の皆様の支えが活動を動かすエネルギー源です。ぜひ次年度も引き続きご支援くださるよう切にお願いします。精一杯のことはやります!

これまでの活動実績について

ご支援をお願いするにあたって、この15年間、当会は何をやってきたのか、皆様にご支援に応えるだけの成果があったのかを検証する必要があると考えます。以下、会員数や収入額の推移、活動実績を列記しますので、評価の参考にしてください。私なりの自己評価も記してみました。

1. 会員数の推移(含団体会員・会費納入者のみ)からみた評価

年度 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年
会員数 78名 102名 114名 95名 118名 146名 125名 113名
年度 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
会員数 113名 98名 102名 92名 67名 71名 58名

これまでに会員が最も多かったのが、2004年の146名、最も少なかったのが今年度の58名で、今年度は最大時の半分以下に減っています。会員の減少傾向は2011年度以降続いています。会員が減るということは、活動が支持されていない現れとして受け取るべきでしょう。しかし、当会発足時より会員になって下さる方も少なくありません。当会で会費未納者を退会扱いにしていますので、会費を送りそびれているうち、退会者にされてしまったという方もおられるでしょう。また、イベント参加目的で入会されている方は、そのイベントに興味がなくなると退会してしまいます。さらに、最近のイベント(里山体験プログラム)は、非会員でも会員と同額の参加費で参加できますので、入会する必要がありません。これらのことから、純粋に里山保全という当会の活動の趣旨に賛同して会員になってくださる方は、長期間会員として支援してくださるのに対し、イベント参加目的の方は短期間で退会されてしまう傾向があるようです。いずれにしろ、せっかく入会してくださった方を引き止めるだけの努力や、活動の魅力が乏しかったと反省すべきだと考えます。しかし私は、自然保護活動は、仲良しクラブではないので、楽しいだけではいけないと考えます。厳しさと覚悟も必要でしょう。失われる一方の自然を守ろうというのは、一種の抵抗運動ですので、建前では賛同されても損得が絡むと難しい局面を迎えます。さらに、自然が守れたかどうか、成果が見えにくいという面もあり、活動が評価されにくいでしょう。自然保護団体の苦しいところです。

2. 収入額の推移からみた評価

年度 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年
収入額(円) 2,589,878 5,045,226 7,892,540 8,257,216 5,732,668 2,485,342 3,127,328
事業費比率 16.5% 34.9% 23.26% 19.1% 18.0% 29.3% 22.4%
年度 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
収入額(円) 2,664,871 3,476,226 2,142,782 3,118,278 1,747,749 4,399,210 未定
事業費比率 26.5% 16.9% 30.1% 6.0% 41.8% 58.6% 未定

上記の表は年度毎の収入額と、収入額の中での事業収入の比率を示したものです。法人として経済的に自立するためには、事業によって収入を得る必要がありますので、事業収入比率を高めようと努力してきました。その結果、ここ数年は総収入の半分前後を事業収入で賄うことができました。しかしながら、収入総額が低く、自然保護活動でメシが食えるようになるには遠く及びません。努力は認められるものの、まだまだ力不足といったところでしょうか。

3. 年次別活動内容からみた評価

当会は身近な生き物を守るための「調査研究活動」、生き物の「生息場所の保全活動」、里山の大切さを伝えるための「普及啓発活動」、協力者の輪を広げるための「交流活動」を行ってきました。それぞれの主立った活動実績を列記します。

「調査研究活動」

  • 荒廃水田に創出した水辺ビオトープの生物調査:サイサン環境保全基金の助成により2000年に実施
  • 荒川の生き物調査:河川環境管理財団の助成により2001年~2005年に実施
  • 全国一斉赤とんぼ調査:地球環境基金の助成により2002年~2004年に実施
  • 生物多様性県戦略策定のための基礎調査:埼玉県環境部からの委託により2001年~2003年に実施
  • 水田のカメムシ調査:埼玉県農林部からの委託により2001年~2002年に実施
  • 水田生態系の生物調査:緑の地球防衛基金の助成により2005年~2010年に実施
  • トンボとバッタを指標とした河川環境調査:河川管理財団の助成により2006年~2010年に実施
  • 二次林の落ち葉除去の有無による植生比較調査:2000年に着手し継続中
  • 寄居町周辺の水田における生物調査:武蔵野みどりの基金の助成により2003年に実施
  • 生物多様性モニタリング調査:埼玉県環境部の事業として2009年~2013年に実施

「生息場所の保全活動」

  • ビオトープ実験池の造成:水辺生物の保全を目的に、寄居町牟礼地区の荒廃水田を借りて2000年春に造成
  • 二次林の環境整備:2001年に寄居町牟礼地区の荒れた山林を借り、ササ刈などの環境改善を行って、林床植物の保全に務める
  • 田んぼ生き物公園の整備:寄居町用土地区の荒廃水田を借り、水田の復元やビオトープの造成を行い、水田生態系を住処とする生物の保全に努める
  • ふれ合い農園の整備:寄居町用土地区の荒廃農地を借り、完全無農薬で野菜や果樹を栽培して昆虫や野鳥の餌場としている

「普及啓発活動」

  • 著利委中央公民館で2003年に「トンボを育む田んぼの恵みを考える」と題するシンポジュウムを開催
  • さいたま川の博物館と共催で「水の養成―トンボ展」を開催
  • 埼玉県環境部の委託により2005年~2006年に「生物多様性環境ドクター養成研修会」を実施
  • 赤とんぼフォトコンテストを2008年と2009年に開催
  • 都市住民を対象に、「田んぼ作り教室」、「野菜作り教室」、「里山体験プログラム」などを毎年実施し、自然体験、農業体験をとおした普及啓発活動を継続してきた
  • 他団体主催のシンポジュウム、パネルディスカッション、研修会にパネラー等として多数参加

「交流活動」

  • 2002年に空き家を借りて里山ギャラリーノアとしてオープンし、交流のためのイベント会場として用いるほか、絵画教室、韓国語教室、ギター教室、展示会など様々な交流活動を行ってきた。2012年~2013年にはレストランとして改行し、2千人を超える来客を得た。

「成果の公表」

これらの活動については可能な限り印刷物として出版し、成果の公表に努めてきました。今後はHP上で成果物を閲覧できるようPDFファイルにして公開したいと考えています。


以上15年間に行ってきた主だった活動を簡単に振り返ってみました。資金も人材も乏しい弱小団体にしてはけっこう頑張ってきたのではないかと思います。自己採点すると75点くらいですが、甘いでしょうか?どこの市民団体も一生懸命活動しています。しかし、ではどんな成果があったの?と質問されて、答えられないようでは情けないと思います。今後も一生懸命やっていることに自己満足することなく、客観的に成果の検証や、貢献度を確認するつもりです。

26年度の里山体験プログラムについて

すでにお知らせしましたように、来年度(4月以降)の里山体験プログラムは、ワンダースクール主催となります。しかし、参加される方にとりましてはこれまでと変わらないと思います。ただし、ノアと教習所の駐車場が使えなくなりますので、トイレなどご不便をお掛けすることになります。ワンダースクールの太田さんと相談した結果、26年度は次表のとおり8回の体験プログラムを計画しました。昨年同様、全て午前中で終了し午後はフリーとします。参加申し込みや参加費も昨年と変わりません。皆様のお越しをお待ちしております。

平成26年度里山体験プログラム予定表
開催日 プログラムタイトル 開催場所など
5月24日(土) 川の生き物探しとトンボの羽化観察 兜川(東武竹沢駅集合)
6月21日(土) 泥んこ田植え体験 田んぼ生き物公園
6月28日(土) ホタル観賞と暗闇体験 末野トンボ公園
7月5日(土) ホタル観賞と暗闇体験 末野トンボ公園
9月23日(火) 赤とんぼしらべ 男衾トンボの里公園
10月18日(土) 稲刈り体験 田んぼ生き物公園
11月15日(土) 無農薬野菜の収穫体験 ふれあい農園
1月24日(土) 田んぼで焼き芋作り 田んぼ生き物公園

2~3月の里山体験プログラムについて

来年3月までの里山体験プログラムは下記の通りです。参加のお申し込みやお問い合わせは、下記の太田さんまでお願いします。いずれも午後はフリーとなります。
(TEL&FAX: 03-3921-6994 mail:s.o.wonderschool@coffee.ocn.ne.jp)

『竹林整備と竹炭作り』

期 日 平成26年2月15日(土) 10時30分~12時
場 所 ノアの庭
内 容 自分で竹に細工をしてから、窯にいれ火をつけます。ゆらいで燃えている状態を観察したり、竹林に落ちている枯れた竹の焼却作業などを行います。自分で作った竹炭は、後日太田さんから渡して頂きます。
持ち物 長靴、軍手、弁当、飲み物など
参加費 一人1000円(1家族3人以上の場合は、1家族3000円)
雨 天 中止

『ジャガイモの植え付け作業』

期 日 平成26年3月21日(金) 10時30分~12時
場 所 ふれあい農園(ノアの庭に集合してください)
内 容 種じゃがいもを半分に切り、40センチ間隔で植え付けます。肥料まき、畝立てなど全ての作業をやってください。収穫時期(6月半ば)が来たら、都合の良い日に掘りに来てください。一人5株まで差し上げます。品種は味の良い「キタアカリ」にする予定です。
持ち物 長靴、軍手、弁当、飲み物など
参加費 一人1000円(1家族3人以上の場合は、1家族3000円)
雨 天 中止

『春の生き物探し』

期 日 平成26年3月22日(土) 10時30分~12時
場 所 たんぼ生き物公園(ノアの庭に集合してください)
内 容 原っぱや畑、水路などで生き物を探します。午後は風布川に行って清流の生き物を探す予定ですので、希望者はご参加ください。申し訳ないのですが、新井は都合がつかなくなってしまいました。当日は太田さんにお任せしてあります。
持ち物 長靴、軍手、採集用具、弁当、飲み物など
参加費 一人1000円(1家族3人以上の場合は、1家族3000円)
雨 天 中止

PRコーナー

1. 「よりいトンボ自然館」の移転

当会の兄弟団体である「寄居町にトンボ公園を作る会」が創立25周年を迎えることになりました。これを機に、牟礼地区の「よりいトンボ自然館」を市街地に移転することになりました。新たな場所は寄居駅から徒歩5分ほどの便利な場所になります。

創立25周年記念を兼ねて平成26年4月6日(日)の10時~16時にオープンイベントを開催するそうです。開館日は従来通り、4月~11月の日・祝日になる見込みです。寄居に来られた折にはぜひお立ち寄り下さい。お問い合わせは寄居町にトンボ公園を作る会事務局の遠藤さん(048-581-7363)にお願いします。

2. 「トンボの不思議」の復刊

10年以上も前にどうぶつ社から出版した「トンボの不思議」が昨年末に丸善出版から復刊されました。現在私はトンボを止めてしまいましたので、何だか申し訳ないような気持ちです。トンボ愛好者はすでに旧著をお持ちだと思いますので、あまり売れるとは思えません。もしよかったら、お住まいの公立図書館にリクエストして下さると有難いです。

定価は1800円(税抜き)です。もし、トンボに関心のある方で、まだお持ちでないようでしたら、入手されることをお薦めします。本書に限らず、トンボの本はすぐに絶版になって入手困難になってしまいますので。古い本ですが、内容は古くないと思いますよ。

会費納入のお願い

今回は郵便振替用紙を同封しました。目下この速報の郵送費すら払えないような金欠状態です。26年度会費をなるべく早く納入してくださると助かります。

理事会のお知らせ

ノアの撤退に向けた庭の復元作業計画、次年度事業計画や予算案などを検討するため、下記のとおり理事会を開催します。理事以外の方でも関心のある会員はご参加ください。

日 時 平成26年2月16日(日) 午後2時~4時
場 所 事務所(新井宅:048-581-4540)
  理事会資料作成の都合上、理事会に参加される会員の方は、新井までご一報ください。

編集後記

毎年暮れになると、1年間の日本を表す感じが発表されます。では、個人の1年間を漢字で表すとしたら、皆様は何と書きますか?

私にとって、昨年の漢字は「忍」です。色々なことで忍耐を強いられた1年でしたので。

今年は「喜」という漢字になればと願っています。楽しく喜ばしいことばかりあって欲しいという意味ではありません。苦しいことや忍耐さえも、全てが喜びと思えるような1年になって欲しいと願うからです。

先日テレビを見ていたら、カンボジアで長年暮らしてきた日本人男性が紹介されていました。私と同じ65歳です。彼は体調不良のため日本で検査を受けたところ、大腸がんで、治療しないと5年持つかどうかと言われたそうですが、治療せずにカンボジアに戻ってしまいました。彼はインタビューに対し「死ぬのは普通のこと、自然現象ですから」と笑顔で答えていました。

確かにそうですよね。死は誰にでも訪れる当たり前の出来事なのに、突然の不幸のように思えて、避けようとします。しかし、自然現象に逆らえるハズもなく、全ての人が死んでいきます。そして、クリスチャンの端くれとして、死をも喜びと思えるように成長したいと願います。今年も与えられた状況で満足し、喜びと希望を持って精一杯頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

4月には消費税が上がるので、次号は3月中に発行します。インフルエンザやノロウイルスによる胃腸炎が流行っているようです。どうぞご自愛ください。(Y.A)

NPO法人 むさしの里山研究会

事務所: 埼玉県大里郡寄居町末野 1233-2
Tel-Fax: 048-581-4540 (新井)
E-Mail: tombo2@d1.dion.ne.jp
郵便振替: 00540-6-18599 むさしの里山研究会

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