NEW 寄居発 – 里山速報 No.16

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当会は今年で設立14年目を迎えました。設立15年目となる来年に、これまでの活動成果を取りまとめ、法人としての活動を終了します。そのあとは、福祉と農を中心とした団体として再スタ-トする予定です。

このため今年はやり残した三つの課題の解決に向け、全力で取り組みます。

目次

やり残した三つの課題

1.ノアの赤字解消

家主さんの都合で来年中に母屋とともに、ノアの建物を解体するそうです。これに伴いレストラン業務は、最長でも今年の12月までとなります。ノアは里山保全に向けたモデルを提示するためのものです。

これまで私たちは里山が荒廃している原因の一つとなっている、農業離れと過疎化に対する解決策として、耕作放棄農地と空き家の活用を模索してきました。すなわち、NPOが「農家が耕作しなくなって荒れた田んぼや畑を復元し、農作業を農業体験として都市住民ともに行い、収穫できた無農薬の食材を自前のレストランで使用して、その収入で活動費を調達する」というモデルの提案です。従って赤字ではモデルになりませんので、残された今年1年で赤字から脱却することが不可欠です。とはいえ、次ペ-ジの表に示したように、現状のレストランの広さやその目的からして、レストラン部門の赤字は避けられません。したがって、レストラン部門以外の事業収入で赤字を補填する必要があります。当会が行っている事業で主な収入源は、里山体験プログラムの参加費と農産物やグッズの頒布で、今年は農産物の頒布に力を入れます。

昨年はレストランで使用する野菜を出来るだけ自給しようとしたのですが、そうすると農産物の頒布するの余力がなくなってしまいます。このため、今年は自給するのはサラダ用野菜のみとし、他の野菜は信頼の出来る農家と契約し、農家が直売所や市場で規格外として販売できない野菜を安価で提供してもらうことにします。そうすれば、農家にとっても私たちにとってもメリットがありますし、農家との連携のモデルになります。これに伴い、今年はジャガイモなどよく売れる農産物のみを作付けすることにします。

赤字を解消することは、かなり厳しいといえるでしょう。それでもチャレンジするしかありません。何とか赤字を解消し、里山保全のモデルを提示したいと考えます。

表 7月~2月までのノアレストラン部門の収支状況
項目 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月
収入 139,480 145,870 144,963 198,698 182,390 177,750 122,320 17,9133
支出 264,044 247,729 253,864 278,492 259,775 243,994 237,316 27,5928
収支 -124,564 -101,859 -108,901 -79,794 -77,835 -66,244 -114,996 -96,795
客数 180 173 190 234 221 215 161 189
客数/日 9.0 9.1 9.0 10.1 11.0 10.0 8.9 9.9

2.赤トンボが住める田んぼ作り

耕作放棄水田を復元した私たちの田んぼ作りは、今年で4年目を迎えます。田んぼに復元した目的の第一は、水田生物の生息場所を確保することです。いわば田んぼビオト-プ作りです。

私は25年前に耕作放棄水田でのトンボ公園作りを提案しました。これは日本でのビオト-プ作りの先駈けでしょう。トンボ公園が出来たことにより、トンボやホタルの生息場所は確保できました。しかし、公園の維持には労力と経費がかかります。ビオト-プは生き物は生み出しても、お金は生み出せません。どうせビオト-プを作るなら、田んぼビオト-プを作った方が生き物のほかに、お米とお金を生み出せて得策ではないかと考えた次第です。そして、田んぼの生き物の代表が私の好きな赤トンボ(アキアカネ)です。

そこで、赤トンボを指標としてこれまで田んぼ作りを行って来たのですが、いまだ赤トンボは私たちの田んぼから全く発生していません。実は寄居町をはじめ埼玉県内の大半の水田では赤トンボは発生していないようなのです。どのような田んぼ作りを行えば、赤トンボが発生するのかを明らかにし、赤トンボが発生する田んぼ作り技術を提言したいと思います。現在の田んぼが借りられるのは来年までですので、2年間しかありません。今年こそ私たちの田んぼから赤トンボを飛び立たせたいものです。

3.フィ-ルドの生物調査

私たちは牟礼地区に雑木林で構成される小山の一部、ビオト-プ実験池、食べられる木の実園、用土地区に田んぼ生き物公園とふれ合い農園を借りています。

今年はおろそかのしていたこれらのフィ-ルドの生物調査(虫や植物)に力を入れます。また、末野、折原、牟礼の各地区にあるトンボ公園の調査(主にトンボ)も行いたいと考えます。こうした調査には昆虫や植物に詳しい方をはじめ一緒に調べて下さる方の協力が不可欠です。ぜひ御協力下さい。

調査日は5月~11月までの原則として第2土曜日の午前中を予定していますが、天候や新井の都合によって変更する場合があります。調査に参加して下さる方は事前に新井まで氏名と連絡先(Eメ-ルまたはファックス)をご連絡下さい。ご連絡頂いた方には、調査の都度こちらから調査予定を連絡致します。

同封の「赤トンボの謎」について

前号でお知らせしたように、昨年末でどうぶつ社が店じまいしました。それに伴い在庫として残っていた書物はいずれ裁断処分されるようです。「赤トンボの謎」はどうぶつ社のご好意で引き取ることが出来ましたので、会員サ-ビスとしてお送りさせて頂きます(もらっても迷惑かもしれませんが)。

まだ大分手元にあるのですが、無差別で無償配布してはこれまで買って下さった方に失礼です。何とか安く頒布し、その収入を当会の活動費に充てる手だてがないものかと思案しています。何か良い手がありましたらご教示下さい。

3月~4月の里山体験プログラム案内

『ジャガイモの植え付け体験』

期 日 3月20日(火)
場 所 ふれあい農園(ノアに午前10時30分集合)
内 容 クワでうえ溝を作り、その溝に半分に切った種芋を40㎝間隔で伏せ、イモとイモの間に肥料を撒きいたのちに植え溝に泥を盛り上げて終了です。昼食付きで、昼食後はフリ-ですのでご自由にお楽しみ下さい。
持ち物 長靴と軍手
参加費 小学生以上1500円、幼児500円、3歳以下無料(幼児以上は昼食付きです)
雨 天 中止

『春の生き物さがし』

期 日 3月23日(土)
場 所 田んぼ生き物公園周辺(ノアに午前10時30分集合)
内 容 生き物の本格的な活動シ-ズンにはまだ早いのですが、モンシロチョウやテントウムシは活動を始めていることでしょう。生き物をとおして里山に春が来た喜びを分かち合いましょう。クワガタやカブトの幼虫さがしにもチャレンジして下さい。今回が昼食付きのプログラムの最後となります。昼食後はフリ-です。ご自由にお楽しみ下さい。
持ち物 長靴、軍手、採集用具、プラケ-ス
参加費 小学生以上1500円、幼児500円、3歳以下無料(幼児以上は昼食付きです)
雨 天 中止

『野草つみと草餅作り』

期 日 4月20日(土)
場 所 ノアの庭と田んぼ生き物公園(ノアに午前10時30分集合)
内 容 ノアの庭や田んぼ生き物公園を散策しながら、食べられる雑草を探します。ヨモギをたくさん摘んで草餅を作りましょう。草餅はかまどに薪で火を付けて作ります。ついでに雑草を天ぷらにして食べて見ましょうか。もしかしたら、ノア裏山に竹の子が出ているかも知れません。昼食後はフリ-です。虫やザリガニ採りなどご自由に!
持ち物 軍手、長靴、採集用具、ビニ-ルなど
参加費 小学生以上1000円、1家族3名以上の場合は3000円、(3歳以下)無料
雨 天 中止

『竹の子掘りとキノコの駒うち体験』

期 日 4月29日(月)
場 所 ノアの裏山(ノアに午前10時30分集合)
内 容 ノアの裏山の竹林で竹の子さがしをして下さい。掘った竹の子は1家族2本を限度にお土産に持ち帰って下さい(ただしちょうど良い大きさの竹の子が出ているとは限りません)。竹の子掘りの後はヤナギとクワの原木にヒラタケの種駒を打ち込む作業を行います。原木の管理に自信のある方は、原木をお土産にしてもいいですよ。
持ち物 軍手、長靴など
参加費 小学生以上1,000円、1家族3名以上の場合は3,000円、(3歳以下)無料
雨 天 決行

平成25年度の里山体験プログラムについて

当会の発足以来長年にわたって行ってきた里山体験プログラムは平成25年度にて終了します。年間のスケジュ-ルと2月末現在の予約状況は下表のとおりです。今回は参加費をアップしました。大変心苦しいのですが、当会の財政事情を考えるとやむを得ないものとご理解下さい(何かお土産になる物を用意したいと考えています)。今回は全て食事なしで午後は自由行動となります。昼食が必要な方は、各自お弁当を持参頂くか、ノアをご利用下さい。お勧めは日替わり里山ランチで、みそ汁、飲み物付きで750円です。赤字解消に向けてノアで昼食をとって頂けると助かります。

参加の申し込みはワンダ-スク-ルの太田さんまでお願いします。申し込まれた方には、追って太田さんから連絡が届きます。

電話/FAX:03-3921-6694
E-メ-ル:s.o.wonderschool@coffee.ocn.ne.jp

平成25年度里山体験プログラムの日程とタイトル
日程(曜日) タイトル 定員 予約状況
4月20日(土) 野草摘みと草餅作り 30名  14名
4月29日(月) たけのこ掘りとキノコの駒うち体験 30名  36名
5月6日(月) たけのこ掘りと生きものさがし 30名  11名
5月18日(土) サツマイモと里芋の植えつけ 30名  12名
5月25日(土) 川の生きものさがしとトンボの羽化の観察 20名  21名
6月15日(土) どろんこ田植え体験 30名  14名
6月16日(日) どろんこ田植え体験 30名  31名
6月29日(土) ホタル狩りと暗闇体験 30名  31名
7月6日(土) ホタル狩りと暗闇体験 30名  24名
7月15日(月) 田んぼの生きものさがし 30名  11名
9月21日(土) 赤トンボとバッタしらべ 30名  18名
10月5日(土) 稲刈りにチャレンジ 30名  16名
10月6日(日) 稲刈りにチャレンジ 30名  29名
10月14日(月) サツマイモ掘り 30名  9名
11月16日(土) 野菜の収穫体験 30名  30名
2014年1月18日(土) 田んぼで焼きいも 30名  19名
1月25日(土) 手作り凧あげ 20名  15名
2月15日(土) 竹林整備と竹炭作り 30名  13名
3月21日(金) ジャガイモ植え 30名  10名
3月22日(土) 春の生きものさがし 30名  23名

 

開催時間 10時半-12時(午後はフリータイムで14時頃まで)
参加費 1,000円/1名または3.000円/1家族 予約状況は2月末現在
申込み 会員:年間予約申込受付中!ビジター(会員以外):開催1週間前より

平成25年度の田んぼまるごと体験プログラム

今年も代かきから始めて籾蒔き、田植え、草取り、稲刈り、脱穀、籾すりなど田んぼ作りの作業を全て皆さまにやって頂く「田んぼまるごと体験プログラム」を実施します。昨年は無料で行いましたが、今年は参加費として1グル-プ(1家族)2千円を頂くことにします(収穫した米は参加者で分配します)。参加をご希望の方は4月末まで新井までお申し込み下さい。募集数は10グル-プです。もし、募集数が5グル-プ以下であれば実施を見合わせます。

ノアでやっていることの紹介

ノアは交流の場ですので、レストラン以外に講習会や、地域の方々の手作り品の頒布などを行っています。

現在行っている講習会は透明水彩画教室、ギタ-教室、楽しく着物を着る教室です。

手作り品は衣類、アクセサリ-、バック、絵画など色々で、10名以上の方が出品されています。

出品者には売れた額の1割を手数料として頂いています。講習会を開きたい方、受講したい方、グッズを出品したい方は、お気軽にノアに電話(048-584-5410)で照会して下さい(昼食時間帯はスタッフが多忙のため、避けて下さると有り難いです)。

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多数のグッズを展示頒布しています

会員や知人が書いた新刊などの紹介

「鳥で遊ぶ絵馬」

くりばやしきくお著 53ペ-ジ、1200円+税
どうぶつ社発行

image008十二支を鳥に置きかえ、置きかえた理由などの解説(著者は怪説と表記)を付したユニ-クな著作です。前半は十二支にちなむ鳥のイラスト、後半は解説のペ-ジとなっています。イラストは下の写真のように暖かみのある、ちょっとユ-モラスな鳥たちが描き出されています。解説は怪説と著者が名づけているように、すいぶん怪しげなもので、著者ならではユニ-クなものです。

著者の栗林さんとは数回お会いしたことがあるのですが、自らを専業主夫と名乗り、ひょうひょうとした感じの方で、何事にも左右されないおおらかな印象を持ちました。 当会の会員ではないのに、毎年寄付をして下さっています。「いたばし野鳥クラブ」をはじめ、野鳥や自然保護活動の分野で活躍されています。

「消えゆく河原の生き物たち ある黄昏の生物誌」

内田正吉著 147ペ-ジ、1200円+税
エッチエスケ-発行

著者が河原を散策しながら出会った生き物を紹介しつつ、生き物の生息環境について考察を加えた本です。登場する生き物ごとにカラ-写真でその姿が紹介されています。内田さんはバッタの研究者として活躍されていますが、他の生き物についても関心が高く、これまで生き物の世界を言葉で表現することを試みてきました。本書もその延長線上にあると言えます。

私は以前トンボを調べていましたが、調べればしらべるほど、トンボについて知らないことを知らされました。内田さんも同じ想いでしょう。本書をとおして生き物の不思議な営みや、人間の営みと生き物との関係について、思い巡らしてみては如何でしょうか。

DVD「赤トンボがいない秋」頒布のおしらせ

岩崎充利昨品 カラ-デジタル61分、2500円(税送料込み)

内容は前号で紹介しましたので省きます。

ご希望の方は〒355-0316 比企郡小川町角山894-2

「赤トンボがいない秋」政策委員会 岩崎充利さんへお申し込み下さい。

℡&FAX  0493-74-6134

Eメ-ル  akatonnbonoinai@gmail.com

「埼玉県生物多様性保全団体」に登録しました

埼玉県自然環境課からお誘いを頂き、本年2月20日付で標記の団体に登録しました。

この団体に登録したからと言って、メリットも義務もないようですが、埼玉県で活動している多くの自然保護団体が登録しているようです。

「彩の国みどりのサポ-タ-ズクラブ」に登録しました

埼玉県みどり再生課からお誘いを頂き、昨年標記のクラブに入会しました。入会すると年間10万円を限度に自分の好きな樹木が頂けるそうで、昨年暮れにヤマツツジなど50本を貰ってノアの庭に植えました。

要望書に署名しました

「日本野鳥の会東京」からの協力依頼に応じ、要望書に代表名で署名しました。この要望書は2020年の東京オリンピック招致に向け、都がカヌ-競技場を葛西臨海公園に建設しようとする計画に対し、計画地の変更を要望するものです。

計画地の葛西臨海公園は開園から23年が経過し、野鳥や昆虫など生物の生息場所や、人々の憩いの場となっているので、カヌ-場は周辺の未利用地に建設して欲しいというものです。

オリンピック招致についての是非は、意見が分かれるところでしょうが、カヌ-場変更については異論がないと考え署名した次第です。

水耕栽培装置の寄贈を頂きました

(株)水研クリエイト様から同社が販売している「水耕菜園」を3基寄贈して下さいました。これは縦172㎝横72㎝の大型のものです。昨年の春にも1基寄贈して下さりレタスを栽培しました。実は私はあまり期待していなかったのですが、連日おいしいレタスが収穫できノアは大助かりでした。今回も1基に同じレタス(トキタ種苗の美味タスという品種)を栽培中です。2月に種を播いたそうで、次ペ-ジの写真に見るように目下順調に生育しています。これは完全無農薬で栽培できるだけではなく、種を播くだけであとは収穫まで何の手も掛かりません。レタスだけではなくトマトのように大きくなる野菜の栽培が可能だそうです。うまく宣伝すればヒット商品になるのではないでしょうか。

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順調に発育しているレタス(3月2日撮影)

25年度会費納入のお願い!

2月末現在60万円ほどの借金を抱えた状況です。4月から始まる25年度の活動は皆さんから頂く会費によって始めますので、同封の郵便振込用紙にて早めに送金して下さると有り難いです。

退会を希望される方もおありかと存じますが、あと2年間お付き合い下さると大変助かります。また、今年もコミュニティレストランノアへの支援募金も募集します。御協力のほどをお願いします。なお、手間を省くため、すでに会費を納入して下さった方にも振込用紙を同封してあります。失礼をどうぞご容赦下さい。

新入会の方

田留健介様(北本市)

寄付をして下さった方々

栗原 勉様(寄居町)、田中勝子様(練馬区)

ノア支援募金をして下さった方々

中村厚子様(本庄市)日本エペソ教会様(本庄市)、新井恭子様(寄居町)

編集後記

3月になり大分春らしくなってきましたね。ロウバイが盛りを過ぎウメの香る季節になりました。

今年度最後の速報をお送りします。2月に発行するつもりでいたのですが、私が入院手術するなど体長不良のため遅れてしまいました。

本誌はイベント案内などリアルタイムで情報提供するのが目的なので、少なくとも2ヶ月に1回のペ-スで発行したいところですが、諸般の事情でそれが守れなくなっています。

ネット社会により紙を媒体とした情報発信の重要度が低下しています。

当会もホ-ムペ-ジを開いており、会員でなくても当会の情報を得ることが出来ます。とくに当会のイベントに参加される方の大半は非会員です。そう考えると、速報を頻繁に出す必要はないように思え、つい先延ばしになってしまうのです。

しかし、会員として活動を支えて下さる方への最低限の礼儀として、紙媒体の情報提供は不可欠だと考えています。次年度は財政的にも厳しく、何回速報を発行できるか分かりませんが、精一杯頑張るつもりです。

次年度もよろしくご支援下さるようお願いします。

季節の変わり目で体調を崩しやすい時期ですので、どうぞご自愛下さい。(Y.A)

NPO法人 むさしの里山研究会

事務所: 埼玉県大里郡寄居町末野 1233-2
Tel-Fax: 048-581-4540 (新井)
E-Mail: tombo2@d1.dion.ne.jp
郵便振替: 00540-6-18599 むさしの里山研究会

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