NEW 寄居発 – 里山速報 No.15

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早いもので師走になりました。この1年は皆さまにとって、どんな年だったでしょうか?今年は研究会にとって長年の懸案だったノアのレストラン化が実現した、記念すべき年となりました。ノアをレストランにしたことで、色々なことを知ることが出来ました。提言書を来年か再来年に作成して当会の活動に幕を閉じる予定ですが、それにノアを含めたこれまでの活動の成果を盛り込みます。
いよいよ来年は実質的には最後の活動の年となります。長年やってきた里山体験プログラムも、田んぼ作りも来年で終了する予定です。最後まで精一杯頑張る覚悟ですので、来年もどうぞよろしくお願いします。

目次

オープンガーデン作りを始めました

ノアの庭を近隣の方に楽しんでもらうため、四季の花が咲き乱れるオープンガーデンにすることにしました。幸い埼玉県みどり再生課の助成を頂くことが出来、バラをはじめ各種花木の苗木しました。イベント時に参加された皆さまに植え付け作業を手伝って頂いています。みんなで力を合わせて、美しい庭にしたいと思います。こうした木々は、私たちを喜ばせるだけではなく、小鳥や虫たちにも喜んでもらえるよう、密の出る花や木の実が成る樹種を選んでいます。

食べられる木の実園作りに着手しました

畑の一部を果樹園にすることにしました。これは畑は草刈が大変なことと、無農薬で果樹を栽培し発行ジュースの原料として使ったり、近隣の子供達に摘み取ってもらうためです。果樹の購入に当たっては埼玉県みどり再生課の補助金を頂きました。今後樹種と本数を増やすつもりですが、これまでに植えたものは、カシス、ブルーベリー、カキ、ザクロ、カリン、クリ、ジュンベリー、イチジク、ウンシュウミカン、キンカン、デコポン、ビワ、スグリ、オリーブです。いずれも剪定や袋掛けなどの手間がかからず、無農薬で栽培できる低・中木を選びました。

このほか当会では、マルベリー(クワ)、ブラックベリー、ラズベリー、トウグミ、ナツグミ、アーモンド、ナツメ、アンズ、ウメ、ユズ、ダイダイ、レモン、ユスラウメを植えてあります。さらに今後ヤマブドウ、ヒメビワ、ナツハゼ、ビルベリー、ハスカップ、クランベリー、ヘーゼルナッツを植える予定です。

これらが全部成ったら1年中何らかの果樹が収穫できる筈です。どうぞご期待ください。

ノアにイノシシが出没!

10月20日の朝、稲刈り体験の参加者がノアに集まりだしたところ、警官から「この付近にイノシシが入り込んだから注意するように!」と呼び掛けられました。するとほどなく、ノア裏山から体長1mほどのイノシシが現れ、小走りでノアの庭を通って、外の道路に逃走しました。私はこれほど間近で野生のイノシシを見たのは初めてで、イノシシを追いかけようとしたところ、「危ないから中に入っているように!」と警官からどなられました。イノシシは再びノアに戻るなどウロウロしていましたが、やがて遠ざかりました。その後すぐに猟友会の方が猟銃を手にやって来て、イノシシのあとを追いかけました。私たちはイノシシを避けるため遠回りをして、田んぼに行き稲刈りを始めました。しばらくすると「ズドン!」という猟銃の音が1発轟き、イノシシが撃ち殺されたことを察知しました。イノシシといえども危険なので銃殺もやむ得ないのでしょうが、何も知らずに迷い込んでしまったイノシシが気の毒で、何となく暗い気持ちの稲刈りとなりました。

今年も保険会社から寄付金を頂きました

昨年「あいおいニッセイ同和損害保険会社」のWeb約款寄付活動としての寄付金を頂きましたが、今年も当会が頂けることになりましたのでお知らせします。これは約款を契約者に紙で届ける代わりに、インターネットで読んで頂くことによって浮いた経費を環境保全団体に寄付するものだそうです。去る10月30日に、同社埼玉北支店本庄支社長様がノアにお越し下さり目録の贈呈式が行われました。寄付金額は306,115だそうです。財政事情が苦しい中で、救いの手が差し伸べられ本当に助かります。同社のご好意に感謝するとともに、この御厚意をしっかり受け止め精一杯頑張らねばと決意を新たにした次第です。

カフェギャラリーノアの現状報告

ノアの状況をお知らせします。10、11月とやや客が増えましたが、相変わらずの赤字経営が続いています。今年の総会で赤字であればレストラン部門は来年3月を持って廃止すると議決されています。しかし、最近は月に200名以上のお客さんが来て下さるようになりました。お客さんからは「宣伝してあげるからね」、「友だちを誘ってまた来るからね」、「こんなゆったり出来る場所が出来て良かった」などスタッフを励ましてくれます。

赤字解消の見込みが立たない状況ですが、思わぬ形で救いの手が差し伸べられるかも知れません。最後まであきらめず頑張るつもりですので、引き続きご支援下さるようお願いします。

項目 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
収入(円) 121,450 260,000 139,480 145,870 144,963 198,698 182,390
支出(円) 240,326 319,066 240,044 247,729 253,864 278,492 259,775
収支(円) -118,876 -59,066 -100,564 -101,859 -108,901 -79,794 -77,835
客数(人) 未集計 未集計 180 173 190 234 221

どうぶつ社が店じまい

自然科学とりわけ動物関係の良書を出版してきたどうぶつ社が、12月をもって廃業するとのことです。社主の久木亮一さんが立ち上げ、35年間の長きにわたりひたすら動物関係の書籍の出版活動を続けてこられました。どうぶつ愛好家にとって、残念なことですが、長年のご苦労をねぎらいたいと思います。私が書かせて頂いたトンボの本も入手できなくなると思います。必要な方はアマゾンなどネットショップにまだ在庫があると思いますので、早めにお求め下さい。

アカトンボ減少の映画が完成

先日「赤トンボがいない秋」という公開試写会用のDVDが送られてきました。私はすっかり忘れていたのですが、2年ほど前に赤トンボ減少の映画を制作すると言うことで、小川町在住の知人が制作者を伴って来宅したことがありました。

その際、知人の有機栽培農家から、このほど仲間とともにコミュニティレストランを開店したとお聞きしました。実は私もノアをレストランにしたいと思っていたときでしたので、その話しに勇気づけられた次第です。

話しがそれましたが、この映画の紹介と私の感想を述べます。制作者は以前にミツバチ減少の映画を作成しており、今回はその赤トンボ版ともいうべきものです。

赤トンボ、とりわけアキアカネが10年くらい前から激減したということは、よく知られるようになりました。実は、マスコミがアキアカネ減少について関心を持ったきっかけになったのが、当会が実施した「全国一斉赤トンボ調査」でした。

され、映画ではアキアカネの減少要因と言われる、温暖化、中干し、農薬などを取り上げ、その中で10年ほど前から普及した箱施薬農薬の影響が大きいことを、石川県農業短期大学の上田哲行教授が分かりやすく解説しています。さらに、箱施薬薬剤として使用されているネオニコチノイド系の殺虫剤は、昆虫の神経系統を混乱させて殺すだけではなく人間、とりえあけ子どもの精神成長を阻害することに言及しています。

制作者の狙いは、赤トンボよりもネオニコチノイド系殺虫剤の人間への影響に警鐘を鳴らすことにあると感じました。もしそうであれば、もう一歩踏み込んでなぜ殺虫剤を使わなければならないのか、ということを農家の立場で取材して欲しかったと思います。農家こそ一番被害を受けやすい立場にあり、本当は労力と経費を掛けるうえリスクを犯してまで農薬を撒きたくない筈です。しかし、無農薬で栽培することはとても大変なことです。私たちのママゴトのような小さな畑でさえ、無農薬栽培は至難の技です。ましてリンゴやブドウなど無農薬で商品とする果実を得ることは不可能に近いでしょう。農薬の問題は原発の問題と同様だと思います。使わないに超したことはないことは誰の目にも明らかです。しかし、使わない生活で満足する社会、虫食いの作物を評価する社会に変わらなければ、根本的な解決には至らないのではないでしょうか。

とはいえ、ネオニコチノイド系農薬の危険性について、もっと関心を持つべきだと思います。今後各地で試写会が行われると思いますので、ぜひごらん頂きたいと思います。なお、埼玉県の水田からほとんどアキアカネが発生しないようです。それは農薬によるのではなく、田植え時期が6月であるためだと私は考えています。そのことを証明するため、来年こそは私たちの田んぼからアキアカネを羽化させたいと願っています。

12月~1月のイベント案内

『竹炭作り』

期 日 10月15日(土)・16日(日)・22日(土)
場 所 ノアの庭と裏山の竹林、3日間とも10時30分にノアへ集合
内 容 15日は炭用の竹をカマに入れます。16日はカマに点火し、夕方火を消します。22日は焼き上がった炭をカマから取り出します。空いた時間は竹の焼却作業や樹木の植栽作業などを行います。3日間ともフリーですので、皆さまの都合に合わせて作業を手伝って下さい。22日の参加者には竹炭をお土産に差し上げます。参加の申し込みと参加費は不要です。お昼で終了し、昼食後はフリーです。
持ち物 長靴、軍手、防御用メガネ(竹の焼却作業をするとき、竹の枝が目に刺さる恐れがあるため)
参加費 無料
雨 天 中止

『鳥や虫のごちそうを植えよう』

期 日 12月27日(木)
場 所 ノアの庭
時 間 10時30分~12時
内 容 ヤマツツジ、ブットレア、サネカズラなど鳥の好む実がなる木や、チョウが好む花が咲く木、計50本を植えます。50本と言っても30cm~50cmの小さな苗木ですので、小さなお子さんでも植えられます。ぜひ御協力ください。当日は竹の焼却作業も行います。
持ち物 長靴、軍手、防御用メガネ(竹の焼却作業をするとき、竹の枝が目に刺さる恐れがあるため)
参加費 無料
雨 天 中止

『たき火で焼き芋作り』

期 日 1月17日(土)
場 所 体験田んぼ
内 容 いなわらや落ち葉、枯れ木でたき火をしながら、焼き芋作りを行います。お昼ご飯が食べられなくといけないので、ほどほどにして残った焼き芋はお土産にして下さい。午後はフリーです。太田さんがじゅず玉のアクセサリー作りを指導してくれると思いますよ。昼食時に米や野菜がもらえるクイズも行う予定です。
持ち物 長靴、火がつきやすい素材の服は避けた方が無難です。
参加費 小学生以上1500円、幼児500円、乳児(3歳以下)無料
雨 天 中止

『手作り凧作りと竹林整備』

期 日 1月26日(土)
場 所 ノアと田んぼ生き物公園
内 容 ノアの2階で竹ヒゴと和紙でシンプルな凧を作ります。易しそうで案外難しいので大人の方も手伝ってください。お昼ご飯を食べたら田んぼに行って揚げてみましょう。
持ち物 長靴、火がつきやすい素材の服は避けた方が無難です。
参加費 小学生以上1500円、幼児500円、乳児(3歳以下)無料
参加費には昼食と飲み物が含まれます。参加者が少ない場合の昼食は里山ランチとなります。
雨 天 決行

※以上のイベント参加の申し込みは、こちらからお願いいたします。

12月からノアの2階で『楽しみながら着物を着る練習』を始めます
『お正月にきものを着たいのですが、教えて下さい』と云うご要望を受けての開催です!
カリキュラムなど一切無く、生徒さんの知りたいことだけ教えます。

お問い合せ・お申し込みはノアまで電話して下さい。
開催日時:第2と第4の土曜日13時から15時まで
受講料:一回 2時間で1500円
着付師:黒澤秋子(きものコンサルタント、ハーブコーディネーター)

12月からノアで野菜の直売を始めました

一時中止していた野菜の直売を再会しました。私たちの畑で獲れた農薬を一切使わない特別栽培野菜です(無農薬栽培という表示はダメだそうで、特別栽培と表示するとのことです)。

肥料は化成肥料(化学肥料)です。牛糞や鶏糞などの有機肥料を望まれる方が多いと思いますが、フンは食べた物が排出されます。エサに抗生物質が混入されたり農薬が撒かれていれば、フンに出る可能性があります。また発酵が不十分であれば寄生虫が生きているかもしれません。その点、少量の化学肥料の方が安全だと思うからです。

現在販売しているものは、ミブナ、シュンギク、キョウナ、ハクサイ、ダイコン、カブ、リアスカラシナ、チマサンチェなどです。どれでも一つ50円で、近隣の直売所より安いと思います。里山の恵みを分かち合うという趣旨のもとでの販売です。

年末年始のノアの休みについて

12月24日(月):スタッフの都合により臨時休業させて頂きます。
12月30日(日)~1月6日(日):年末年始の休みとさせて頂きます。
1月7日(月)から平常営業を始めます。

編集後記

今年最後の速報をお送りします。今年はノアのレストラン用食材を提供するため、農作業に追われた1年でした。農家からみればママゴトのように狭い畑ですが、それでも全く農薬を使わずに栽培するのは本当に大変でした。だからこそ、大きく育った作物を見ると心から喜びが溢れてきます。最近はスーパーなどでも地元の野菜が売られるようになりました。でも、驚くほどの安さです。今年は種まき時期が猛暑と水不足で苗作りが大変で、私はブロッコリーやキャベツを何度もまき直しました。今スーパーに出ているこれらの野菜は、作るのに総統苦労したはずです。野菜についている値札を見ると、農家は何とくろうが報われないのだろうと。

そういえば、私たちが行っている自然保護活動も苦労の割には報われませんね。トンボ公園作りから始めた私の自然保護活動は来年で25年を迎えます。その総仕上げが来年かと思うと気持ちが引き締まります。皆さまにはどうぞ良い年をお迎え下さい。(Y.A)

NPO法人 むさしの里山研究会

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