里山通信 第75号 2009年1月

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NPO法人 むさしの里山研究会 -21世紀の活動について-
新井 裕

皆さん明けましておめでとうございます。不況の嵐が吹き荒れ、出口の見えないトンネルに入ったまま新年を迎えました。現実は厳しいものがありますが、今年こそ明るい1年であって欲しいですね。なにはともあれ、今年もよろしくお願いします。

前回の会報でもお知らせしたとおり、今後はノアを中心に遊休農地の活用を軸として、生き物の生息場所の創出と自然体験活動に絞り込みます。その具体的なスケジュ-ルをお知らせします。

  1. 田んぼ生き物公園整備
    総面積は3255㎡です。ヤナギの大木が生えている場所はビオト-プ池作りを、そうでない場所は田んぼにします。

    • ヤナギの伐採:ほぼ作業は終了しました。伐採した幹や枝を積み上げ、ビオト-プとする予定です。
    • 池の整備:昨年5か所池を掘ったのですが、そのうちの2か所しか水がたまりません。井戸の水をポンプアップして湛水したいと考えています。池は雑魚が住めるもの、ドジョウとタニシが住めるもの、ザリガニ釣りを楽しめるもの、トンボが住めるものなど、水管理によって多様に変化させる予定です。場合によっては、シ-トを張る必要もあるでしょう。
    • 田んぼの準備:田んぼは4つのゾ-ンに分けます。すなわち、苗代ゾ-ン、冬季湛水ゾ-ン、不耕紀ゾ-ン、慣行ゾ-ンです。これらの全てを今年中に行うのは難しいと思いますので、とりあえず苗代ゾ-ンと慣行ゾ-ンを整備し、6月に田植えを行う予定です。田面の荒起こしと、はざかけ掛け用の支柱の取りつけは終了しました。
    • コミュニティファ-ムの整備
      現在雑草が生い茂っています。先ず草刈りを行い、そのあとで耕耘して春から順次植え付けます。果樹ゾ-ンと野菜ゾ-ンに分け総面積は839㎡です。3月にジャガイモの植え付けと果樹の植え付けを行う予定です。
    • ノア母屋の整備
      大工さんにリフォ-ムの可否を見て頂いたところ、家屋が傾いているうえ、傷みがひどく使える柱は1~2本しかないとのことです。リフォ-ムは可能なものの、長期間住めるようにリフォ-ムするには新築するほどの経費がかかると言われました。応急処置として、床の張り替えと壁の塗り替えを行えば、とりあえず使用することは出来そうですが、それだけでもかなりの経費がかかりそうです。大家さんの意向も伺ったうえで、整備に着手するか否か決めたいと考えます。
  2. ノアの竹林の整備
    刈れた竹の焼却を行うとともに、大幅な伐採をこの冬に行う予定です。これにより、全体が明るくなりヤブ蚊も少しは抑えられると思います。竹の有効利用法があると良いのですが……。
  3. ノアの活用
    21年度は展示期間中とイベント開催日のみの開館とします。このところ、展示希望者が極めて少なく、展示がない日は来館者が皆無です。来館者がないのに店番をやるのは無駄ですし、暖冷房など光熱費ももったいないためです。展示期間はこれまでのように1ヶ月単位ではなく、もっと短期間の方が展示される方の負担が少ないと思います。展示期間は展示希望者の意向に沿いたいと考えています。ぜひお知り合いの方をお誘い下さい。
  4. 会報の発行
    20年度は10回ほどの発行したのですが、21年度は経費節減のため、4~5回に減らすことにします。これまでの発行回数が多かったのは、その都度体験プログラムの詳しい案内を出す必要があったためです。しかし、体験プログラムの参加者の大半は非会員ですので、会報よりメ-ルやHPなどで案内した方が効率的で安上がりだと考えるためです。
  5. 里山体験プログラム
    21年度の体験プログラムは、作業や生き物系の観察会を増やし、昼食付きで参加費の張るプログラムは減らしました。当会は里山保全が目的であり、体験プログラムの開催は、手段であって目的ではないためです。
    21年度の日程と内容は次ペ-ジの表のとおりです。
    2009年度 里山体験プログラムスケジュール案

里山体験レポート No.25

ヒツジとおさんぽ! 里山体験プログラム⑮

自然体感塾ワンダースクール たか爺


11月3日(月)の「ヒツジとおさんぽ!」は、今年もにぎやかでしたねぇ~。大人21名・中学生2名・小学生20名・幼児4名・3歳以下3名の50名が参加してくれました。今回は、アンケートの結果は別にまとめてもらうことにしますが、参加者の方たちの満足度も高かったようです。
野菜さがしゲームは、今年はカードに書かれた野菜を収穫してくるのではなく、野菜をさがしてそこに置かれたカードを集めてくる方法に変わっていました。これはやはり、本物を収穫して集めないといまひとつ盛り上がらなかったかな。でも、農家の方にとっては大切な野菜ですからね。

メインの羊は、「おさんぽ」ではなく今年はレース形式!? 2チームずつ羊小屋から羊を連れだして、餌場の大麦畑まで追いたてていきます。これはおもしろかったですねぇ~。羊を追いたてるというよりも、猛ダッシュの羊を追いかけているだけのような子どもたちもいました…
子どもたちのアンケート結果でも、「羊レース」と「ひつじにのれたこと」が楽しかったと書いてくれた子が5人ずついます。山羊も1頭いて、「やぎのおさんぽ」が楽しかったと書いてくれた子も2人いましたね。

でも、小さい子がちょっと乗せてもらう程度ならいいけれども、派手にロデオまでされちゃあねぇ…
かなり長い距離を疾走していた子もいましたが、羊に振り落とされてドロだらけになっている子もいました。どちらもワンダースクールの子どもたちです… 角がある長老格の羊さんは息切れしてへたり込んじゃって、かわいそうだったなぁ…

「バイキングだ」

毎回評判がいい里山ランチですが、今回も「汁に入ってたみどりのやさい、おいしかった」、「野菜スープがおいしかった。3ばいおかわりした」、「たべたものぜんぶおいしかった」と、「ごはん」のことを書いてくれた子が6人もいましたね。そんじょそこらの野菜じゃないことがわかるなんて、なかなか違いのわかる子どもたちです。

午後は、昨年大好評だったチキンレース。今年は田んぼで活躍してくれたアイガモたちも加わりました。

チキンレースが楽しかった」「にわとりをつかまえるのがたのしかった」と書いてくれた子は13人で、「かも」派も3人。やはり今年も子どもたちはお騒ぎでしたが、鳥さんたちもご苦労様でした…

普段はできない体験を親子で楽しんでもらえたようでなによりですが、皆農塾代表の恵子さんがよく言われているように、羊もニワトリもアイガモも本来は触れあって遊ぶための「ペット」ではありません。農家の方たちにとっては生活の糧にもなっている大切な家畜です。

家畜といえば、人類学者の河合雅雄さんが「イノシシ的要素をむしりとられ、飼育ブタへの方向を歩まされている」子どもたちの「家畜化現象」を指摘したのは、すでに20年近く前(『子どもと自然』1990年 岩波書店)。最近なにかと物騒な世の中になって、さらに悪い方向へと向かっていますよね。そんな子どもたちが、家畜と遊ばせてもらうことによって、実に生きいきと本来の野性をよみがえらせていく姿を見ていると、私としては今年もちょっと複雑な心境でしたねぇ…

最後に、収穫や出荷で忙しいなか、今回も楽しいレースを企画・準備してくれて大切な家畜と遊ばせてくれたり、おいしい里山ランチを作ってくれたりした皆農塾のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

里山体験レポート No.26

里山の収穫祭 里山体験プログラム⑯

自然体感塾ワンダースクール たか爺


「田んぼ生きもの公園」
予定地でのジュズダマの実の収穫



11月24日(月)、里山ギャラリー・ノアでの「里山の収穫祭」へは、大人23名・小学生9名・幼児8名・3歳以下のお子様4名の44名が参加してくれました。早めに来て庭の池でザリガニ釣りを楽しんでいる親子も多かったかな。

まずは、道路をはさんでノアの向い側にある「田んぼ生きもの公園」予定地へ移動。みんなでジュズダマの実を収穫してから、今後の整備計画、来年度の田んぼづくりなどに関して新井さんに説明してもらいました。ススキやヨシの穂、オナモミをおみやげにしている人もいましたね。

「久しぶりにじゅず玉をとりました。会に参加する度に子どもにかえってたのしんでいます。」「とても楽しかったです。水田も楽しみにしています。」「雑草抜きやってみたいです。」

これは参加者のアンケートから(以下、「」内はアンケートから)。

むさしの里山研究会としては、来年度はノアと田んぼ生きもの公園中心に活動していく予定なので、この日見た風景がどのように生まれかわっていくのか、また四季折々の変化をぜひご自分の目で確かめてください。手弁当にはなりますがみなさんの手も少しお借りして、1年を通した田んぼや畑づくりができるとい
いですね。

たとえ3歳の子でもお手伝いできる作業もあると思うし、親子で1~2時間無理のない範囲でちょっと汗を流してもらって、あとはのんびりと里山で過ごす時間を楽しんでいってもらえればいいと思います。

「子供がのこぎりで最後まで木をきれた事や火をこわがらない事にうれしさを感じました。」「火を燃やすのが楽しかった。また火を燃やしたい。」「今日初めてもちつきができたのがよかったです。たき火もよく燃えるものやどうすればよく燃えるか考えて燃やすのがおもしろかったです。」

「面白かった。ザリガニつりに夢中でした。」「ざりがにをいっぱいつれてうれしかった。」「ザリガニ釣りが面白かった。昔とかわらない釣り方がなつかしかった。」

ノアに戻ってからは、たき火用の薪きり、ザリガニ釣り、ミニ餅つきや里山クイズなどで自由に遊んでもらいました。お父さんたちも大活躍でしたね。

今年の里山クイズは、種あて、タマネギとニンジンの食べくらべ、卵の見くらべなどでしたが、なんと全問正解者も1名。やはり違いのわかる人たちが集まってくれたようです。

「おいしかったです。」「田舎遊びが楽しめて、おいしかった。」「お昼もおいしくて、とても楽しかったです。」「普段できない体験ができて良かったです。食事もおいしかったです。」「ザリガニがつれてうれしかった。こんにゃくのあじがスーパーのとちがっていてビックリした。」「とても楽しかったです。こんにゃくなど美味しかったです。次も楽しみにしてます。」

収穫祭だけあって、今回は里山ランチも盛りだくさん。炊きたての黒米入りご飯にけんちん汁、さといも、さつまいも、ブロッコリー、2種類の手づくりこんにゃく、白菜のお漬物やキムチ、和えもの、イナゴの佃煮、栗、カキ、ミカンなど、里の恵みが揃いました。里山クイズの生卵で卵かけご飯にしている子もいましたね。

「じゅず玉通しが面白い。沢山通して長いネックレスを作りたい。」

午後のジュズダマのアクセサリー作りは途中で雨に降られてしまったので、ちょっと中途半端に終ってしまって残念です… 12月14日(日)に予定されていた「焼きイモとリース作り」も雨天中止… でもまあ、冬は竹の片づけ作業があるので、たき火はいつでもできます。ぜひまたご家族でノアへ遊びにきてくださいね。

今年度の体験プログラムは受付終了

1月のソバ打ちと3月の化石さがしは、申込者が定員に達したため、募集を締め切りました。参加を申し込まれた方には、後日詳細をご連絡します。

会費納入のお願い

本年度(2008年度)の会費を未納の方が23名おられます。
納入を忘れている方もいらっしゃると思い、失礼とは存じましたが、宛名ラベルに“20会費未納”と朱記させて頂きました。至急納入下さるようお願いします。

21年度も年会費は、2000円です。是非次年度も会員として当会の活動をご支援くだされば幸いです。
今年1月からは銀行のATMからも郵貯銀行に送金できるようになったそうです。次号にてこの場合の送金方法についてお知らせします。

第1回赤トンボフォトコンテストの投票結果

『第1回赤とんぼフォトコンテスト』は127点のご応募を頂きました。応募下さった全ての方の作品を展示し、49名の鑑賞者に人気投票をして頂きました。その結果、下記のとおり投票の多かった順に金賞、銀賞、銅賞を決めさせて頂きました。ご応募された皆さま、また投票して下さった皆さま、本当に有り難うご
ざいました。

第2回も開催する予定ですので、ぜひ次回も応募して下さるようお願い申し上げます。

金賞 加藤昭士さん 12票 『すべらないよ』
銀賞 樋口信之さん 11票 『ミヤマアカネ』
銅賞 若林袈裟光さん 10票 『無題』

金賞『すべらないよ』

銀賞『ミヤマアカネ』

銅賞『無題』

NPO法人 むさしの里山研究会

事務所: 埼玉県大里郡寄居町末野 1233-2
Tel-Fax: 048-581-4540 (新井)
E-Mail: tombo2@d1.dion.ne.jp
郵便振替: 00540-6-18599 むさしの里山研究会

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