水辺ビオトープの維持管理手法の確立に関する調査


目的

最近はトンボ池作り等水辺ビオトープがはやっています。ビオトープ作りの流行を背景に、最近はマニアル書が色々と出版されています。これらの書物には作り方は詳しく書いてありますが、管理方法はあまり触れられていません。しかし、難しいのは、作ることより維持することです。

本調査は、どんな池を作って、どんな管理をしたらよいのかを知るための調査です。
今年の春に、休耕田を借りて同じくらいの池を4つ作りました。それぞれ、水は雨水によって供給されていますが、立地条件の違いにより、水分供給量が異ります。このため、すぐに干上がってしまう池、なかなか干上がらない池など4つとも保水性が異っています。この違いが飛来生物や植生にどのような影響があるのかを調査しようとするものです。現在の所、すでに色々な生物が飛来し、シオカラトンボ、ギンヤンマなど数種類のトンボが羽化しています。今後数年間に渡ってモニタリング調査をしますが、毎年3月に調査結果をとりまとめる予定です。

報告書完成

荒廃水田を活用した生物多様性の保存

報告書からの抜粋
・・・せっかく作ったビオトープが後の管理がうまくいかず、草に覆われて荒れた状態になってしまったという話もよく聞く。ビオトープはマニュアル通りにはうまくいかないのが現実であり、作ることより維持管理が難しいものなのである。しかし、従来のマニュアル書には、ビオトープの作り方は書いてあっても、管理については触れていないものが多い。また、ビオトープは自然にまかせ、管理すべきではないという考えもある。

しかし、長年トンボ池作りに関わった経験から、小規模ビオトープは草刈りなど管理が不可欠であると確信するものである。また、その場合の管理は、目標とする生物の発生状況をモニタリングしながら、その状況に応じたふさわしい方法を模索すべきであると考える。従ってマニュアル化する事は困難であり、ケースバイケースで異なった管理方法がとられるべきと考える。しかし、今後ビオトープ作りが広まると思われるが、その場合指導者がいないため、せっかく作ったビオトープの管理がうまくいかず、厄介者となってしまう事が危惧される。このため、ある程度の管理指針が必要であると考える。本研究は、トンボ等の昆虫類の誘致を目標としたビオトープの管理指針を策定するための基礎資料を得る目的で実施したものである。この種の研究は経年的なモニタリング調査によるデータの蓄積が必要であるため、今後も調査を継続する予定であるが、造成初年度のトンボとバッタを中心とした調査を行ったので、その結果を報告する。

NPO法人 むさしの里山研究会

事務所: 埼玉県大里郡寄居町末野 1233-2
Tel-Fax: 048-581-4540 (新井)
E-Mail: tombo2@d1.dion.ne.jp
郵便振替: 00540-6-18599 むさしの里山研究会

© 2012 NPO法人 むさしの里山研究会里山.